ファーレ倶楽部

作品No.12〜22

No.12 トニー・クラッグ (イギリス)1949-

「セルタイプス」「オーガネル」「オーガニズム」
壁面レリーフ/ガラス繊維強化プラスチック(FRP)、ステンレス

これは、顕微鏡で見た生命体・有機体を題材にしたレリーフを映画館の壁に設置した作品です。
地震国日本ではその対策として、壁面のプレキャスト板に作品を対応させ、2枚にまたがる場合には、地震の際の揺れが壁と同じになるように分割されています。

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No.13 田中 信太郎 (日本)1940-2019

「風の吹く場所」
換気口/ブロンズ、ステンレス、耐候性鉄 

大・中・小の 卵形と、材質が異なる3つの弧形のつながりが、微かな揺れを伝えます。
じっと見つめると、先端の卵形は、風でいつも小さく揺れているのがわかります。 

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No.14 白井 美穂 (日本)1962-

ー無題ー
看板/ステンレス、加工印刷フィルムシート
※No.54 も同じ作家

ファーレ立川の中に、広告板を使った作品が3つあります。これらは、ミニチュアの人形を写真に撮って拡大した作品で、いずれも女性の生き方をあらわしています。
14-aは「ハサミを持ってこちらを挑発している女性」
14-bは「階段を下りる花嫁」
また、別の場所にNo.54「バーベルを持って坂道を上がる女性(私)」があります。
これら3つの作品から、作家は受け身である女性と、それにあらがおうとする自分自身を映し出しています。
この作品を作った後に、作家は活動の場所をニューヨークに移すことになりました。

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14-a 「こちらを挑発している女性」
14-b「階段を降りる花嫁」

No.15 白川 昌生 (日本)1948-

ー無題ー
車路/亜鉛メッキ鋼板

駐車場への車路がモチーフになっています。
向かって右側の植栽の中にその形の彫刻が立っていて、左側の壁にはこの形を切り抜いた形が横向きに貼り付いています。
作家は、街の中にある切りとった形を作品にしています。

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No.16 モンティエン・ブンマー (タイ)1953-2000

「石鐘の庭」
庭園の社/真鍮、黒御影石、鉄

黒御影石を鐘のてっぺんに据えた作品と、黒い小石が敷き詰めてある鐘の二重の円の中心に大きな黒御影石が据えられている作品の二つがあります。 
作家は1つ4kgの鐘を3000個使う予定でしたが、ここは地下が駐車場になっているため重量制限があり、1200個になりました。
鐘を手で叩くとそれぞれが美しい音がします。
作家がこの仕事を受けた当時、奥様が病床にありました。
ここは厳粛な祈りの空間になっています。
作品のオーナーさんがいつもきれいに管理していて、事前に許可をいただけば中に入ることができます。

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外観
中心部

No.17 エステル・アルバルダネ (スペイン)1947-2004

「タチカワの女たち」
道祖神(見知らぬ人)/鋼鉄  ※ No.9、29、53、59 も同じ作家

ファーレ立川の中には、全部で5ヶ所に置かれています。
この《タチカワの女たち》は道の傍らにあり、この街を往き来する人々を見守っています。
この作品は、作家の好きなものといつも一緒にいます。
この街をプロデュースした北川フラム氏のアイディアで、道祖神や毘沙門天として作品を配置してあります。 

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No.18 坂口 寛敏 (日本)1949-

「バーコード・ブリッジ」
ペデストリアン・デッキ歩道/セラミックタイル

建築予算のみでできあがっている作品ですが、現代の消費生活の象徴でもあるバーコードであることに面白味があります。
この作品の上を歩くとき、靴底は何を感じ取るのでしょうか。 

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No.19 タン・ダ・ウー (シンガポール)1943-

「最後の買い物」
換気口/ガラス繊維強化プラスチック(FRP)、ステンレス

この白い買物かごは竹で編まれているように見えますが、強化プラスチックを使って作られています。ファーレ立川の作品には、安全のために燃えやすい材質は使用していません。
換気口のカバーなので、手をかざすと空気が出ていることがわかります。
この作家は、社会の矛盾を、日常品を使って表現してきた作家なのです。 

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No.20 牛島 達治 (日本)1958-

「古典的な交信機器、伝声管」
ペデストリアンデッキのオブジェ/ステンレス

「無用の機械シリーズ」を発表しているユニークな作家です。
金色の天に向かった作品からは、風の音や様々な音が聞こえてきます。
またこれで、自分の声を天に届けてもいいのです。
「あなたは、何を空へ叫びますか?」 

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No.21 大岩オスカール幸男 (ブラジル)1965-

ー無題ー
歩道舗装材/鋳鉄、ブロンズ

この作家は日系ブラジル人で、建築家として日本に来ましたが、美術の仕事を始めました。
この作品は巨人の足跡のようにも見えますが、2つの目を持った太古の生物で、歩道の上をゾロゾロと這っています。
ファーレ倶楽部ができて間もない頃に、作家が立飛の倉庫でイベントをしていましたが、そのときに作家自らこの生物の眼をピカピカに磨きに来ました。
その際に作家本人から聞いた話です。
「この作品は、この街がやがて滅びてしまった遠い遠い未来でも、地層の中で残っていることを想像しています。」 

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No.22 ナディム・カラム (レバノン)1957-

ー無題ー
機械搬入口/鉄

この作家は日本の儀式に興味を持っていて、日本で建築の勉強をした人です。ここではゾウやキリンや子ども達の楽しそうな行列を、影絵のような世界で作品にしました。

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